« 自転車通勤 | トップページ | 岐路 »

今は二の次でしょうけど…

東北関東大震災の被害と影響は、今更言うまでもなく甚大です。
2次災害ともいえる福島の原子力発電所の放射能漏れ事故は、未だ収束する気配がありません。今は、原発問題の収束と震災被災地の復興が最優先課題となっていますが、この震災により将来的に大きな影響を免れないことがあります。
それは、温暖化ガス(二酸化炭素)の排出削減問題です。
 
日本は昨年、1990年比で温室効果ガス排出量を2020年までに25%削減することを世界に約束しました。温室効果ガスとして、いくつかの種類が指定されていますが、最も影響度が大きく身近なものが二酸化炭素でしょう。二酸化炭素の排出量を抑制するための技術革新や生活スタイルの変革など、様々な対策が打ち出されていますが、実は原子力発電も大きな柱の一つとなっていました。電力エネルギーは、火力以外の発電割合を増やすことで石油等の化石エネルギーに代わるクリーンなエネルギーと位置付けられ、原子力発電がその主体とされていたのです。
 
今回の震災で原子力発電所の安全確保に重大な疑念が突きつけられ、現在社会での根幹を為すインフラである電力供給も不安定な状況になってしまいました。そのため、当面の電力需要を賄うために、休止中や廃止予定だった火力発電所を総動員することになりそうです。被災地の復興活動でも、化石燃料を主体としたエネルギー消費が増えると見込まれます。その結果、二酸化炭素の排出量は2020年に向けて徐々に減らしていくどころか、短期的には排出量が増加してしまう可能性があります。
温暖化を食い止めるためには、我々の生活スタイル、特にエネルギー消費量を減らす=便利さや豊かさを我慢することも必要になるかもしれません。特に原発に限れば、被害を受けた地域と原発の恩恵を受けている地域が異なることも、問題解決を難しくする要因ともなりそうです。

ただ、唯一の希望としては、特にこの震災で津波により大きな被害を受けた地域では、復興に際して地域社会全体で低炭素型のエコな社会インフラ、仕組みを作り上げることが出来る可能性もあります。「ゼロからの復興」であればこそ、既存のインフラの制約を受けずに、真に安全で安心な、エコ社会が構築できるのではないかとも思います。もっとも、今は災害により困窮な生活を強いられ、明日への不安が大きい被災者の方々の生活を立て直すのが最優先課題でありましょう。
それでも、机上の空論とか理想論と言われるかもしれませんが、出来るところから取組んでいかないと、温室効果ガスの排出量削減は当に「絵に描いた餅」になってしまい、後世に禍根を残しかねないと思います。

« 自転車通勤 | トップページ | 岐路 »

ニュース」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 自転車通勤 | トップページ | 岐路 »